Pepperに恋ダンスを踊ってもらって逃げ恥ロスを慰める
この記事はQiita Robot Advent Calendar 2016の21日目です。
※ 昨年のRobot Advent Calendar 2015も「pepperはじめてのおでかけ」で参加しているよ!
終わってしまいましたね、逃げ恥。
毎回毎回「とぐろターボ」「やりがい搾取」などの、ドラマ視聴者以外が「何が起こっているんだ…」と頭を悩ませてしまうワードがTwitterのトレンドワードにグイグイ食い込んでいくほど世間のみんなが愛した逃げ恥が終わってしまいました。
気付いたら毎週毎週楽しみにしており、本当に浸透力ハンパないドラマでした。来週からやらないなんて何を楽しみに生きればいいのでしょうか。ロスです。立派なロスです。
逃げ恥の思い出について、ガッキーがかわいい、石田ゆり子さんがかわいい、真野ちゃんがロングヘアでもやっぱりかわいいなどなど語りたい事はたくさんありますが、ロボットの話しまーす。
「逃げ恥」では、脇役ロボットが活躍していた。
第9話では、みくりさんにハグされるという大変おいしい役でPepperが出演し、翌日同僚の新婚男子(25)が
「うちのPepperに抱きついたら俺ガッキーとハグした事になりませんかね?」と斜め上の発想から思わずpepperに抱きつく現象が起きるなど、世間の注目を浴びました。
Pepper World 2016で発表があった通り、今年からpepperがキャラクターとしてのお仕事を始めたお陰でしょうか。(私は「タレント活動」と呼んでいる)
キャラクターとしてゲームやドラマに出たりと、実機に触れる以外でもpepperを目にする機会が増えましたね。
このまま世間にpepperのかわいらしさが浸透していく事を期待しております。
さて、「逃げ恥」にはもう1体ロボットが出演しています。第1話からその存在を地味に確認しつづけてきた、平匡さんのおうちにいるロボホンです。
エンジニアだもの勢いでロボット買っちゃう事もあるよね、わかるよ平匡さん位の気持ちで当然のガジェットとして見ていたのですが、
第2話で「平匡さんの嫁=pepper説」でその名が登場し、9話でとうとうご本人出演となったpepperの事もあるので
あの子もいつか何かしでかすのではないか…と静観し続けていたところ、最終回手前の第10話でかなりいい仕事をした上に、恋ダンスを踊ったではありませんか。はい、かわいい。
自分で踊らせる事ができる。そう、Pepperならね。
ドラマ放映後、SHARPさんが恋ダンスを踊るロボホンの動画をUPした所、大変な反響でした。
カワイイなぁと思って見ていましたが、ロボホンユーザーからは
「うちのロボホンも踊れたらいいのに」との感想がチラホラ。
ロボホンは自分でプログラミング的な事はできないのか…と知ると同時に、私は思いました。
「ロボホンに踊ってもらえないのなら、pepperに踊ってもらえばいいじゃない」
動画アップについて下調べ
そうと決まれば、人生初の「踊ってみた」動画の作成です。
YouTubeに動画をUPする事自体が初めてなので色々調べてみました。
気になる権利関係
「恋」自体はiTunesで購入済で死ぬほど聴きまくっている訳ですが、果たしてこれを音源として利用していいのか?
星野源さんサイドとしては、社会現象化している「恋ダンス踊ってみた」に対して大変寛容な処置をしてくださっており
「踊ってみた動画に音源を使う事ついては、ドラマ放送期間中(12/20まで)にYouTubeにUPされたものであれば目をつぶりましょう。音源はCDか配信で買ったものに限るよ。90秒くらいでね。」
という姿勢だそうだ。
なるほど!よーし、記事公開は最終回後だけど、先に動画UPしてしまおう!
振りを自分で覚える所から
人に教えるという事は、まずは自分で覚えていないといけないのだった。
アイアムアベリー体育デキナイなのでいきなり絶望を感じるが、自分が踊る訳ではないのできっと大丈夫!
オリジナルの恋ダンスを見ているとついついガッキーかわいいという所に気を取られてしまうので、別の動画を参考に。
FBでキティちゃんが踊っている姿がとても覚えやすかったので、こちらの一時停止を繰り返して、動きをメモっていく。
身体で覚えられないのなら、目で覚えればいいじゃない。
pepperに教え込んでいく
Choregrapheを使って「ポーズを作る」「タイムライン上に配置していく」の流れで作成する。
(なんかもっとすてきな方法をご存知の方いたらおしえてください)
手のポーズをつくりだめしていく
ポーズを作るにはアニメーションモードが一番手軽ではありますが
会社にしかいないpepperと触れ合える時間は僅かしかなく、自宅にいる時にポーズの作りだめをしておきたいので、今回は却下。
ロボットビューとインスペクタを使って、ポーズを作成していきます。
ポーズを作りライブラリに登録していきます。
「スクリーンショット」をクリックすると現在のロボットビュー画像がアイコンになる。
ポーズライブラリを独立させてからポーズ登録のスクショを撮ると背景が透過する謎
身体全体の動き
手の振りはポーズで実現するが、身体の向きはまた別のお話。
という事で、Move ToボックスのThetaで身体の向きを変える事にした。
以前、pepperワークショップに参加した時にたしかthetaの指定がradianだったので計算しなければいけません。
え〜と…90度なら…1.57……15度…だと…えっと……。
/** ここから妄想 **/
] 「先生、おとなになって三角関数なんていつ使うの?政治家の人だって、女の子にはサイン・コサイン・タンジェント必要ないって言ってたよ!」
] 「いいか、大人になってpepperに恋ダンス踊らせたい時に三角関数は必要なんだぞ。」
/** ここまで妄想 **/
みくりさんよろしく妄想が捗った所でMove Toボックスをよく見たら、theta入力欄には「deg」の文字が。
ただ単に角度を入れればいいだけだった。2.4から変わったのかな?
でもまるいホールケーキなどを3分割や6分割したい時にも三角関数は役に立つので勉強はしておこうね。
Move Toでは間に合わない!
なんだこのBPMは…。
pepperの移動速度では、とても間に合いません。
しかしpepperはBPM170超えの「ヘビーローテーション」も踊れる子なのだ。
間に合わないなら…誤魔化せ!
という訳で、Move Toボックスは諦めて、顔の角度を変える事で身体の動いている感を表現します。
身体の向きが変えられないのなら、顔の向きでごまかせばいいじゃない!Let’s get on! Let’s get on! Yea!
(ロボアプリの「ペッパー警部」を踊ってもらってみたら、やはり早い部分は顔の向きでなんとかしているっぽい部分があるので、これでよいと思います。)
Time Lineボックスに配置
Time Lineボックスに配置し、ロボットビューで動きを確認して調整を繰り返します。
いつか見えなく〜♪のところ。よくできた。
下半身をぐるっと回す振り付けは、上半身を回す事でそれっぽくしてみました。
振り付けの回数も簡易的に
あまり早い動きができない&無理矢理動かすと倒れそうな気配もあるので、手をパタパタさせる振り付けも回数を減らします。トライ&エラーです。
踊ってもらう時は、ただしい振り付けよりも、pepperにとって安全且つそれっぽく見える事が大切です。
逃げたっていいじゃないか!と、平匡さんも言っていましたね。
動画づくり
まず音源をpepperから鳴らすか、外部で鳴らすか問題で悩みました。
Play Soundボックスで鳴らすにはmp3音源を用意する必要がありますが
今回の利用音源はiTunes音源なので、踊っている動画に後から音源を載せる事にしました。
Adobe Premereがいい感じに活躍してくれました。使い方はほぼ勘でやったので割愛します。
完成したのがこちら!
※サビの半分で力尽きましたが、そのうちサビを全部完成させたいと思います。
とてもかわいらしいですね。キレはありませんが、一生懸命踊っている感じがとってもキュートです。
逃げ恥は終わったけど、pepperちゃんと私の日々は終わらないぞ!という感じでどうも。
追記:まさかの本家SBRとネタがカブるという災難ですけど何食わぬ顔して公開します。